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校長あいさつ

2015年09月25日
「失敗から学ぶ」と「チームの力」
 8月19日(水)に国際宇宙ステーションに物資を運ぶ無人補給機「こうのとり」5号機を載せたH2Bロケットが鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げられました。打ち上げは成功し、24日(月)には国際宇宙ステーションに滞在する油井亀美也宇宙飛行士がロボットアームを操作して「こうのとり」をキャッチングし、25日(火)には無事にドッキングしたというニュースが全国に流れました。
 このキャッチングは、JAXA(日本の宇宙航空研究開発機構)の筑波宇宙センターの管制室とNASA(アメリカ航空宇宙局)の通信担当リーダーの若田光一さん、そして宇宙ステーションに滞在している油井亀美也宇宙飛行士をはじめ、多くの日本人がミッションに臨み、成功に導きました。
 戦後の日本初の実験用ロケットは1955年に故糸川英夫教授が中心となって開発したペンシルロケット(全長23cm)と言われています。今から60年前になります。この間の科学の進歩は著しく驚くばかりですが、成功に至るまでには、数多くの失敗があり、同時にその原因究明の作業が続けられ、今日に至っています。多くの問題やわからないことがある中、それを一つずつ解決していく地道な努力がそこにはあります。
 先日、本校では到達度テストがありましたが、宇宙開発・進歩の過程は、テストの間違い直しや学習内容の復習、繰り返しの練習など、毎日の「学習」と似ています。「失敗は成功の元」と言われますが、その背後には、失敗の原因を探って見つけ出し、その克服への地道な努力があります。それが、成功につながります。生徒には、授業中にわからないことをそのままにせず、教科担任や級友に聞いたり、間違った問題の原因を探り、類似問題にもう一度挑戦したりするなどして、同じミスをしないよう、粘り強く取り組んでほしいと思います。
 また、生徒たちは、19日の体育祭に向けて、スローガン「共立共歩」、 〜成功は一人ひとりの一歩から〜 のもと、学級練習や学年練習、応援練習に毎日、一生懸命取り組んでいます。 
 最初に「こうのとり」をキャッチングし、ドッキングに成功したという話をしましたが、この成功は、打ち上げに関わった多くの人たちの知恵や工夫、協力がなければ達成できませんでした。体育祭は、学級単位だけでなく、学級や学年を超えた集団での活動になります。お互いに助け合い、協力し、工夫することが必要です。
 準備の過程を大切にすることで、学級や色集団としてのチーム力が高まり、感動が共有できる体育祭になると思います。当日、生徒たちが見せてくれる団結力が楽しみです。
 保護者・地域の皆様には、ぜひ9月19日(土)に開催される体育祭を通して、生徒の様子をご覧いただき、励ましの言葉と共に、ご指導をいただければ有り難く存じます。
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