2016年11月17日
「どのようにして学ぶか」
11月に入り、本格的な秋を感じる日が少しずつ増え、学習しやすい季節になりました。また、本校でも後期がスタートし、約1ヶ月が過ぎようとしています。
生徒たちは、9月の体育祭、そして10月の合唱コンクールを成功裏に終えることができました。これからは、実りの秋にするため、また第3ステージのテーマ「深める」との関わりから、生徒には「落ち着いて学習に取り組み、力をたくわえてほしい」と願い、学校集会では次のような話をしました。
物事(学習)に取り組む時は、最初から大きな目標を立てずに、自分が少し頑張ればできそうな小さな目標をまず立て、それが達成できたら次の目標というように、少しずつ前進していってほしいことを話しました。あわせて、授業中は教師の顔を見て話を聴くことや、発表しようという前向きな気持ちで授業に取り組むことの大切さを話しました。
ところで、福沢諭吉は「学問のすすめ」の中で、「学問の本趣意は・・・精神の働きあり。この働きを活用して実地に施すにはさまざまなくふうなかるべからず」すなわち学問とは各人の精神の働きなので、十分にそれらを働かせるくふうが必要と言っています。
その精神の働きをまとめると次の5つになります。
@物事をよく観察すること
Aその物事の道理をよく考えること、推理し、自分なりの考えをまとめること
B読書は極めて重要で、考えながら読む、主体的に読むこと
C考えながら書くこと(主体性をもって読み、柔軟に考え、さらに考えながら書くことを勧めている)
D人に向かって考えを述べること
生徒には、これら5つのことを意識して、毎日の授業に臨んでほしいと考えています。このような学習活動を重ねることで、生徒たちは、物事を深く考えたり、広くとらえたりする姿勢や力を身に付けることができます。
それは、学習内容の理解を深めるとともに、級友のよさを知る人間関係づくりにも役立つものと考えています。
また、「何を学んだか」ということも大切ですが、「どのようにして学んだか」「いかに学んだか」ということのほうが、より大切だと思います。学問や技術を生み出す方法のほうが、よりいっそう重要性を増すものと考えます。
これからの予測が難しい時代において、自ら考え、正しく判断する主体性が、ますます求められるようになります。
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